2012年02月28日

仕事って?子育てって?デザイナー・コシノアヤコさんのこと

NHKの連続テレビ小説「カーネーション」のモデルである小篠綾子さんの自伝小説『コシノ洋装店ものがたり』を読んでいます。私はテレビのほうは見たことがなく、綾子さんのことも、コシノ3姉妹のお母さんとしか知らないので、娘3人をデザイナーに育て上げた、自身もデザイナーである一人の女性の華麗な人生が描かれていると思い、本を読み始めました。予想とは全く違う内容でした。洋服が好きで好きで仕方がなく、寝る間も惜しんで服を作った職人・デザイナーとしての綾子さんと、仕事のために子どもを親や知人に預けなければならず、そのことがつらく苦しく、自分を責める綾子さんが書かれていました。泣き叫ぶ子どもを力づくで連れて行く知人をみて、「いくら仕事のためとはいえ、泣きすがる子に背中を見せてまでするほどの仕事なのか」という思いが心に突き刺さったとありました。確かにそのとおりなのです。仕事ってなんだろうと思います。以前新聞に、夫が働き妻が家庭を守るという日本の伝統的な習慣がなくなるとかなんとか書かれていたことがありました。でもそんな習慣はごく一部の人たちのことで、農民が大多数を占めていたのですから、夫も妻も、じじばばも一家総出で働いていたのが日本の伝統なのです。高度成長期になり、初めて夫は外へ、妻は家庭を守り、というのが普遍的になったのです。綾子さんが生きた時代、その地域では女は家にいるというのが当たり前だったそうで、綾子さんへの風当たりはむしろ今の時代と似てるかもしれないです。日本には、3歳児神話というものがあり、子どもは3歳までは親が自分で育てるものといわれています。今でも根強く残っています。私は保育士経験がありますが、この神話の根拠は知らないです。3歳までがいかに大切かということを考えればわかるのですが、いまひとつ納得がいかないのです。3歳児神話に縛られて、とにかく3歳までは保育所に入れず、働きにも行かない、子どもといっしょの時間を大切にするというお母さんがいます。そういう人の言ってることを聞いたり、やってることを見たりして思うのは、「勘違いも甚だしい」ということです。3歳まではぴったりくっついている、そのこと自体は正しいのではないかと思います。でもそうしなければ、と思ってる人は、子どもに対して恩着せがましく、うっとうしい存在であると思うのです。綾子さんの話からずいぶん外れてしまいましたが、仕事への情熱と子どもを思う気持は必ずしも相反するわけではないと思うのです。子どもを捨てて仕事に走る人、仕事を捨てて子育てに専念する人だって当然いるわけで、そこは両立などとキレイごとばかり言ってはいられません。でもやはり、それでもどっちも捨てきれないことだってあるのです。綾子さんの仕事に対する情熱と、子どもへの思いを、胸が苦しくなるほど感じます。食べるためにするのが仕事なのか、情熱を注ぐのが仕事なのか、どちらであっても、仕事は仕事。仕事と子どもで迷ったときは、この本を読み返そうと思う。
posted by ゴブリン at 12:15| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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